怪異蒐集家の中山市朗氏がある番組で語った怪談の後半です。個人的には今年の夏聞いた怪談の中ではトップ3に入るかなという怪談で超怖いです。夜中のオフィスは怖いものです。
O市にあるオフィスに電話を掛けました。Iさんが
「こちらS区のIです。今この事務所に幽霊が出ているのでこの事務所を出ます。電話を転送してもいいですか?」と言うとむこうは
「何言ってるの?幽霊って何?」と聞きました。
「今のこの事務所に幽霊が出てるんです。僕この事務所から出ていきますから転送しますよ!」と答えました。
O市の担当「居てもらわないと困るよ。」
Iさん「でも今ほんとうに幽霊が出てるんです。この音が聞こえませんか?」と言った瞬間に業務認定と書かれた額縁が「バリーン」と音をたてて割れました。「もうだめです。外に出ます!」と言ってさすがにO市の担当も何か起きたんだなと気が付き、
「わかった、わかった。転送していいから。出たらコンビニで荒塩を買って、事務所で買ってこい。お前な夜中にそんな悪さしてるからそんな目に逢うんだよ。」とO市の担当はいいました。
Iさん「エッ?僕なんか悪いことしてます?」
O市の担当「だって女連れ込んでるじゃないか。」
Iさん「女?エッ女?」
O市の担当「お前の脇で笑っている女は何だよ?」
Iさん「あのー。僕ずっと一人なんですけど。」
「・・・。」
「 いいからはやく出ろー!」とIさんは言われてコンビニに駆け込みました。上司からは荒塩捲けと言われましたがとてもじゃないけどそんな気にはなりませんでした。
これは引っ越ししないとだめだという事になりIさんは提案をしました。「幽霊出没の為、社員の安全に関わる為」という事で嘆願書を出して、それが上層部の会議に掛かりました。当然上層部からは「ばかじゃないのか。正気なのか?」という反応になりました。
実は証拠品がありますとIさんは一本のテープを取り出しました。それはIさんとO市の社員が電話で会話した録音テープでした。それを重役会議のテーブルで再生しました。二人の会話のやりとりの間に
そこには「フフッ」とか「ハハッ」という女の声が入っていまいた。最後のほうでO市の社員が「お前の脇で笑っている女誰だよ?」という後に
「えっ。私のこと?」と女の声が入っていて「あのー。僕ずっと一人なんですけど。」という後に
「そうかしら。」とまた女の声。「いいからはやく出ろー!」の後に
「そのほうがいいよね。」という声が入っていたそうです。
その日の内にS区の事務所の移転の話が決まったとのことです。
語り 中山市朗氏
怪異蒐集家の中山市朗氏がある番組で語った怪談の前半です。この怪談は番組の最後の締めの話なのでさすがに怖い!この番組には他につまみ枝豆や元モーニング娘の中澤裕子なども出て怪談を語っていました。またアップします。
ある警備会社の営業課長をやっていたIさんという方の話ですが、その警備会社のオフイスが以前東京のS区に警備会社の事務所が移転になりました。24時間体制でだれかが常に電話番をしていていました。そのIさんは営業課長なので電話番はしていませんでした。
電話番をする担当の人間が、「あそこは怖いもう堪忍して」と言い出しました。夜中に電話番をしていると、夜中に机をプラスチックの定規で叩くような「ペシッ、ペシッ」と聞こえたり、「ペタッ、ペタッ」とはだしで床を歩く音が移動している音が聞こえました。その音を目で追っていくと耳元で女の声で「でしょ?」ととか「なんで?」と声が聞こえます。その質問の内容ははっきり聞こえずになんだか分かりません。とにかくそんな事が夜通し続くのでとてつもなく恐ろしいという事でした。
ある日Iさんが、出社するとオフィスがぐちゃぐちゃに荒らされていました。蛍光灯が全部割れて、机の上の物が全部下に落ちていました。Iさんがオフィスの角を見ると、銃を持って震えている電話番の社員を見つけました。
「何してるの?」と聞くと、「I課長ですか!怖かったです!」と電話番をしていた社員。事情を聞くとやはりいつものように音と声がして、エアーガンでそのあたり中を打ちまくったのだそうです。
そしてある日、Iさんに電話が入りました。「すまないけど今夜は警備員が全員出払っているから、朝まで電話番を頼めないか?」という上司からの依頼でした。Iさんは「何を言ってるんですか。僕は営業部ですよ。」と断ろうとしましたが、「営業とか関係ない。誰もいないとまずいから頼むよ。」と説得されて、しぶしぶ電話番をすることになりました。
Iさんが留守番をしだして、その日はたいした連絡は無かったそうです。夜中も12時を過ぎたので仮眠でも取ろうかという事になり、となりの研修部屋というところにふとんを敷いて、オフィスの電気を消して、ふとんに潜ろうとした瞬間に真っ暗な隣のオフィスから、「パンッ、パンッ」という音がしだしまた。
「あっ!これか!」と思い電気を付けないとダメだと思って、オフィスの電気のスイッチに手を掛けようとした瞬間に「ペタッ、ペタッ」という足音が聞こえてきました。Iさんは目を手で覆って見ないようにしてパチッと電気のスイッチを付けました。そおっと顔を上げると誰もいないので安心しまいたが、それも束の間明るいオフィスの中で「ペシッ、ペシッ」という叩く音と「ペタッ、ペタッ」という足音は相変わらず聞こえていました。
そのうちに段々とそのペシッ、ペシッ」という叩く音が大きくなってきて、「ペシッ、ペシッ」から「バーン、バーン」と非常に強く叩く音に
なってきて、Iさんはもうだめだと思って事務所を出る事にしました。ほかの支部に電話を転送しないといけないのでその許可の電話を掛けました。
後編に続く
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